レオン「ここだよ。」
リア「おっきい家~。金持ちなんだね。」
レオン「親が医者だからな。」
リア「そういえばディーンくんもお医者様だったね。」
レオン「ああ。」
リア「お邪魔しま~す・・・。」
レオン「どうぞ~。俺の部屋は2階だ。」
リア「・・・・。」
リア「子供いるの?」
レオン「兄貴夫婦にな。」
リア「へぇ~・・・。」
ビスケット「ワンワン!」
リア「わっ。」
レオン「そいつ女好きだから気をつけろよ。」
リア「そうなの?(ペットは飼い主に似るって言うもんね・・・。) 」
レオン「奥の部屋な。」
リア「あ、アイビーちゃんだ?ファンなの?」
レオン「あ~・・・母さんがなw」
リア「へぇ~・・・。(こんな若い子の?お母さんっていくつなんだろ・・・。)」
二人がレオンの部屋へ入る。
レオン「適当に座ってて。」
リア「うん。」
レオン「俺風呂沸かしてくるわ。ちょっと待ってて。」
リア「うん。ありがとう。」
レオン「おう。」
リア「 (へぇ~・・・。意外に片付いてるんだ?あ、サッカーボールにトロフィー・・・。サッカーやってたのかな?) 」
リア「 (ピアノ・・・入ってすぐ目に入った。なんかすごく意外だな。) 」
リア「 (懐かしいな~。ちょっと習ってただけだしかなり昔だから・・・もうほとんど覚えてないや。) 」
リアがゆっくりと鍵盤をたたく。
レオン「おっ、キラキラ星か。」
レオンが部屋に入ってくる。
リア「ごめんなさい。勝手に触って・・・。」
レオン「別にいいよ。もっと弾いても。」
リア「ううん。もうほとんど覚えてないから。習ってたの、小学校上がる前だし。」
レオン「そうなのか。」
リア「それよりあなたの弾いてるところが見たい。」
レオン「俺?」
リア「ピアノがあるってことは弾けるんだよね?習ってたの?」
レオン「ああ。子供の頃からな。」
リア「へぇ~。聴きたいな。」
レオン「先に風呂入ってこいよ。」
リア「え~。」
レオン「冷めちゃうだろ。終わったら弾いてやるから。」
リア「ホントに?」
レオン「ああ。バスローブ、義姉さんのやつあるからそれ使って。」
リア「いいの?ありがとう。」
静かなバスルームに水音が響く。
リア「 (私・・・なんでディーンくんのお家にいるんだろ・・・。変なの・・・・。) 」
リア「 (でもこの家・・・すごく落ち着くな・・・。いい家庭なんだってすぐわかる・・・・。羨ましいな・・・ディーンくんも、あの人も・・・。) 」
リア「 (あの人だってお風呂まだだよね。のんびり入ってる場合じゃないや・・・。) 」
リアがバスルームから出てくる。
リア「 (あ・・・ピアノの音・・・・。) 」
ドアの前で立ち止まる。
部屋の中ではレオンがピアノを弾いている姿が見えた。
ゆっくりとしたやさしい旋律。
リア「・・・・。」
レオンはさきほどまでとは違う、真剣な表情をしていた。
リア「 (やさしい音・・・・。なんかすごく・・・・癒される・・・・。) 」
ゆっくりと曲が終わる。
リアはその場に立ち尽くしていた。
レオンがリアの姿に気づく。
レオン「・・・・。」
無言のままドアを開ける。
リアがうつむく。
レオン「つらいことでもあったのか?」
リア「・・・・。」
レオン「・・・寂しいのか?」
リア「・・・・寂しい。」
リアの瞳からは涙が流れていた。
レオン「慰めてほしい?」
リア「・・・・慰めてくれるの?」
レオン「いいよ。」
レオンが優しくリアの体を抱きしめる。
リアが顔をあげると、二人の唇が重なった。
リア「 (やさしいキス・・・。やっぱりこの人・・・女の子の扱いに慣れてるだけあるな。) 」
二人がベッドへとなだれ込む。
レオンが優しい手つきでゆっくりとリアのバスローブを脱がしていく。
リア「んっ・・・・あ・・・・。」
リア「 (ローガンとは違う体・・・・違うキス・・・・。でもすごく・・・優しくて気持ちいい・・・。) 」
レオンがゆっくりと腰を沈めていく。
キスだけで十分に濡れたそこは容易にレオンを受け入れていく。
リアが背中に回した腕に力をこめる。
リア「ああっ・・・・。」
リア「はあっ・・・・。(ローガン・・・・。)」
リア「 (私・・・・ディーンくんのお兄さんとしちゃった・・・・。) 」
リア「 (ブリッジポートでローガンと再会してからずっと、ローガンだけだったのに・・・・前のビッチな私に逆戻りね・・・・。) 」
リア「 (でも寂しかったんだもん・・・・。それにこの人・・・・すごく優しくて・・・・あんなセックスはじめて。・・・なんだか癒された・・・・。) 」
レオン「・・・お前、コンタクトしてたんだな。」
リア「あ・・・・寝てるのかと思ってた。」
レオン「そっちのほうがいい。」
リア「え・・・?」
レオン「せっかく綺麗な色なのに、もったいない。」
リア「あ・・・・ありがと・・・・。」
レオン「ん・・・。」
レオンが再び目を閉じる。
リア「・・・・。」
ふいにレオンがリアの体を引き寄せぎゅっと抱きしめる。
しばらくするとすぐに寝息をたてはじめた。
リア「 (風俗嬢と知り合いだし、女遊び激しそうだし、いい年して実家暮らしだし・・・仕事もなにやってるのか知らないけど、ちゃんと定職に就いてなさそう。だいたい真ん中っ子って、できる兄弟がいるとちゃらんぽらんなのよね・・・私もそうだけど。) 」
レオンの胸に顔をうずめる。
リア「 (でもセックスしたのに・・・・この人のこと全然見えない・・・変わった人。名前・・・・なんだっけ?ディーンくんと顔は似てるのに・・・全然違う・・・匂い・・・・。) 」
しばらくするとリアも寝息をたてはじめる。
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