玄関のドアが開いてローガンが帰ってくる。
ララの部屋の前に立ち、ドアをノックする。
ローガン「ララ。いるんだろ?」
返事はない。
ローガン「・・・開けるぞ。」
ララ「入ってこないで!」
ドアが開くのとララが叫ぶのは同時だった。
ローガン「お前・・・・。」
ララ「入ってこないでって言ってるでしょ!出てってよ!」
ララ「うっ・・・。」
ローガン「おい・・・。」
ローガンがララの肩に腕を伸ばす。
ララ「もうほっといて!」
ララが振り向き、ローガンの胸を押す。
ララ「優しくなんかしないで・・・!」
ララの頬から涙が流れ落ちる。
ローガン「ラ・・・。」
ララ「私の気持ち・・・知ってるくせに・・・・。」
ララ「なのに私には・・・気持ちを伝えることもさせてくれない・・・。もうこれ以上・・・あなたとあの子を見るのが・・・つらいのよ・・・。」
ララ「もう・・・消えて・・・。私のことはほっといて!」
ローガン「・・・・。」
無言のままローガンがゆっくりとララの腕をとる。
ララ「やめてよ・・・。もう出てって!」
ララ「っ・・・!」
突然ローガンがララを抱き寄せ唇を奪った。
ララ「 ! 」
一瞬なにが起こっているのかわからず目の前が真っ白になる。
ローガンの長い睫毛が視界に入る。
開いた口に強引に舌が入ってくる。
ララ「ん・・・・やっ・・・・!」
激しく抵抗して腕の中でもがく。
しかしさっきよりもさらに強い力で抱きしめられ身動きがとれない。
ララ「 (どうして・・・。) 」
ララの体から徐々に力が抜けていく。
ゆっくりとローガンの背中に腕を回す。
震える手でそっと髪に触れる。
ララ「 (ずっと・・・こうしてあなたに触れたかった。) 」
ローガンの腕から力が抜け、今度は優しく抱きしめられる。
熱い舌がからまる。
ゆっくりとベッドになだれ込む二人。
徐々に吐息が激しくなる。
荒い息遣いだけが部屋に響く。
ララ「んっ・・・ローガ・・・・電気・・・消して・・・・。」
暗くなった部屋の中。
お互いを求めるように服を脱がしあう。
ララ「はぁ・・・・・んっ・・・・。」
ララの瞳からはとめどなく涙がこぼれ落ちる。
ララ「ローガン・・・・・ローガン・・・・。」
ローガンはなにも言わずに口づけを落とす。
裸になった二人。
暖かい肌が触れ合う。
ララ「あっ・・・・。」
ローガンがララの胸に舌を這わせる。
ゆっくりと優しく円を描くように肌をなぞる。
ララ「ローガン・・・・あっ・・・・。」
たまらず甘い声を漏らす。
柔らかい唇が肌に吸い付く。
ララ「あんっ・・・・はぁ・・・・。」
ローガンの体が覆いかぶさり、ゆっくりと腰を沈めていく。
充分に濡れたそこは容易にローガンを受け入れる。
ララ「ああ・・・・っ。」
ゆっくりと奥深くまで挿入する。
久しぶりの感覚にララが声をあげる。
それと同時に入り口はきつく締まる。
ララがローガンの広い背中にしがみつく。
ララ「はぁっ・・・・ローガン・・・愛してる・・・・。」
ローガンは黙ったまま荒い息遣いだけがララの耳元に届く。
熱い吐息が首元にかかる。
ララ「あんっ・・・・ああっ。」
ララ「ローガ・・・。」
名前を呼ぶと遮るように唇を塞がれる。
熱い舌が唇をなぞる。
ララ「んっ・・・。」
ララ「 (ローガン・・・愛してる・・・・。) 」
ララ「んっ・・・・ああっ・・・・・。」
ローガンの腰の動きが徐々に激しくなっていく。
ベッドのきしむ音と二人の荒い息遣いだけが室内にこだまする。
ララ「はぁ・・・・・んんっ・・・・。」
二人はお互いのぬくもりを確かめ合うように、しっかりと抱きしめあった。
ブリッジポートの夜が更けていく。
翌朝。
暖かな朝日が静かな街を照らす。
ララ「んっ・・・・。」
ララが目を覚ます。
ベッドからゆっくりと体を起こす。
ララ「 (寒い・・・・。私・・・あのまま寝ちゃったのね・・・・。) 」
ララ「 (ローガン・・・・。) 」
ララ「 (ゆうべのことは・・・夢じゃないわよね・・・・。だって・・・終わった後も私が眠るまで黙ったままずっと抱きしめてくれてた・・・。) 」
パジャマを着て部屋を出る。
ローガンの部屋のドアをノックする。
ララ「ローガン?」
ララ「寝てるの?・・・開けるわよ。」
ドアを開けて室内に入る。
部屋には誰もいない。
ベッドも綺麗なままだ。
ララ「 (土曜日だし・・・・仕事だとしてもまだ早いわよね・・・・。) 」
ブラインドをあげて窓に手をつく。
ひんやりとした感触が肌を伝う。
ララ「 (ローガン・・・私の気持ち、受け入れてくれたのよね・・・?) 」
ララ「 (信じていいのよね・・・・?) 」
山陰に朝日が昇る。
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